惑星のさみだれ、は絵がちょっとね・・。高度なラノベって感じ?
10巻でまとまっていて、絵柄もシンプルで可愛く、とても読みやすい作品ですね。
各所で、“名作”とうたわれていたので読んでみました。
感想としては、「ストーリーは上手い。でも絵がなぁ・・・(^^;」といったところですか。
自分は絵の上手さや表現力に感嘆しながらマンガを読み進めていくのが好きなので、中途半端な画力のバトル漫画が苦手です。犬夜叉とかもね。でもめぞん一刻は最高。
ストーリーもすっきりとまとまっていて、きっちり計算されて最後に収束されていくし、名セリフやいい表現も随所のちりばめれれているのですが、どうにも熱量不足で、序盤はなかなか読み進めるのが苦痛でした。あと全ての伏線を綺麗に回収して終わるというのも、そこまで好きじゃないのです。伊坂幸太郎の小説みたいな。読んだ時は感心はするけど、あまり記憶に残らない。
最後の伏線回収やヒートアップ感も素晴らしいのですが、絵のせいでどうにも入り込めない。気持ちのいいラストなのに、〈なんか惜しい作品〉という感想になってしましまいました。絵柄付きの高度なラノベって感じか。色気もなにも感じない、パンチラも巨乳も正直いらない。
シンプルな絵で、ストーリーで読ませる作品としては、最近だと三部けい・「僕だけがいない街」が衝撃的でした。この作者がファンタジー作品を描いたらこんな感じになっちゃうんじゃないかなぁ。三部先生の「夢でみ見たあの子のために」もまだ序盤ながら、面白い臭いがプンプンします。
全然マンガの感想を書いてないですが(笑)、作品としては優れているとは思います!各所で感想が語られているので、そちらも参考にしていただければ(^.^)。
王様達のヴァイキング / 作者: さだやす、ストーリー協力:深見真
ここまで人生に影響を与えたマンガは、実は初めてかも知れない。
舞台は現代・東京。有能な人や会社に融資を行うエンジェル投資家・坂井と、コミュ障の天才ハッカー少年・是枝のダブル主人公。
どんなパソコンにも、軽々侵入して攻撃を仕掛けることのできる是枝ですが、力の使いどころが分からない。とにかく、コードを見たり触ったりするのが、偏愛的に好きなんですね。
そんな是枝の才能にほれ込んだ坂井氏ですが、当初は是枝がコミュ障過ぎて、中々うまくいきません。
是枝のハッキングの描写のカッコよさも本作の魅力ではありますが、坂井氏がカッコよすぎですね。
無一文からベンチャーを立ち上げ、会社の売却で資金を得て、投資家として活動。自分の感性で可能性のある人や事業に目を付け、ピタリとはまったら、そこから利潤を得る。
こんなわくわくする仕事、現代に他にあります?笑
金欲しいなぁ、投資家になりてぇなあって心から思いましたよ。
物欲はないんですけどね。車はレンタカーかカーシェアでいいし、家も賃貸でいい。 誰かのために、カネを使ってみたいですよ、ホント。
鬼滅の刃 / 吾峠呼世晴
いまどきの少年マンガとしては、ちょっと異色な作りですかね。
でもこういう日本の昔の文化が全開のマンガは、定期的に出されて欲しい。
ナルトとかぬらりひょんとか。古くは鬼太郎とか。妖怪とか、忍者系ですね。んで、舞台がちょっと昔っぽいの。
スクリーントーンも控えめだと手作り感があって、なお良い笑。
本作は、絵の感じも古いし、ギャグもなんか古い。そして主人公が地味!笑
でもなんか読ませるんですよねえ。
印象的なのは、主人公の心理描写がかなりくどい。考えてる言葉を全て書いている感じですね。
その描写が戦いの場面に、緊迫感を与えているような気がします。
技も色々あるのに、習得したエピソードもあまりなく次々出てくる不思議。
アニメ化もされましたね。一話を早速見ましたが、これは想像以上にいいぞ!マンガの絵柄はちょっと粗削りなのですが、アニメではとても綺麗になっている。主人公もカッコよくなってる笑!色使いもいいし、手抜き感がない。オープニングも期待できるなあ。声優もいい感じだと思う。柱たちの登場が楽しみ。
AZUMI、あずみ / 小山ゆう
一作目の「あずみ」は元々結構好きだったんですが、ほとんど似たテーマの二作目が連載されたのを知った時、何で全く同じテーマの物を書くんだろうと、疑問に思ってあまり関心を持っていませんでした。
でも最近マンガアプリでタダで読める機会があったので、試しの読んでみると、
これが中々面白い
ってか普通に夢中になって読んでしまいました。
以前は似たような作品の焼き直しみたいな感じを、なんとなくあまり快く思ってなかったのですが(ずっと連作で書いているジョジョの荒木先生は別格ですが)、最近以外とそういう作品が面白いことに気づき。サイコメトラーの二部もスゴく面白かったんですよねー。
きっと作家さんも、一度書いた作品でもやり残したことがあったり、こういう風にすれば良かったとか、このキャラクターのこんな一面も書いてみたい!とか、色々あるんだろうなと。
「AZUMI」は最初は、前作の続きかと思って読んでいたのですが、完全に全く別の新しい“あずみ”を描いた物語なんですね。
ほとんど無敵に近いくらい鍛え上げられていて、冷静沈着に事柄に対処し、暗殺を行っていく様は前作同様ですが、少しだけ明るく子どもっぽく、純粋さがが加味されている気がします。また生き別れた、普通の暮らしをする兄弟の向駿介を登場させ、彼の表の道をサポートする姿を対比させることで、完全に裏に徹していた前作よりも明るいイメージになりましたね。相棒のお駒さんもいい味出してます。やはり猿飛ほど、裏家業感がなくなっている。
作者はいつの時代にも、こうして裏で歴史を支え、彩った人間がいたことを描き出したいのですかね。いつの時代にも、あずみがいたと。
自分は小山ゆうの「お~い龍馬」は読んでいないのですが、本作で登場する坂本龍馬はカッコ良すぎでした!腕は立つし、人望があってお年寄りにも誰にも優しい。行動力があってユーモアに溢れ、飾り気がない。無敵過ぎるでしょ!
昨今は歴史の教科書から消える向きもあるようですが、これまで形成された“坂本龍馬”ってキャラクターのイメージは素敵過ぎですよねえ。本作でもまた登場してくれないかなと、楽しみに読むことができた。
歴史上の人物が、本当の本当はどんな人物だったかなんて、タイムマシンができるまで真実は分からず仕舞いですよねぇ・・。
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ワールドトリガー / 葦原大介
一回途中まで読んだ時は、絵がシンプルだしどうにも熱量がなくて、あまり面白くなかった。ですが、2回目再チャレンジすると、戦略性とか各キャラの個性が見えてきて、中々どうしてハマってしまった次第です。
皆似たような武器を使うなかでも、能力差があったりする部分が面白く、ほぼ同じ武器が多いからこそ、ブラックトリガーの特殊性が際立って、それがまた中二ゴコロを存分にくすぐるのです(私は30代です)。
最大の魅力は、シンプルで分かりやすい絵とシステムと世界観ですか。そう、全てシンプルなのです。
世界観はさすがにもうちょっと掘り下げるのかなぁ。地球以外に世界がいっぱいあって(それは宇宙ではなく)、それが飛び回ってて、地球の日本の特定の市街だけを襲ってくる。ってのはさすがにもう少し理由が欲しいところだ。
地下にリリィ(新世紀エヴァンゲリオン)でもいるのか。
ボーダーに階級があって、個人ランク戦や、チーム戦で上下があるシステムはいいですね。未知の敵との闘いという本筋に沿うサイドストーリーとしては優秀すぎる。
使徒と戦いながら、一方で部活も盛り上がってるみたいな。一作品で二度美味しいみたいな。
また、秀逸だなーと思ったのが、戦闘の際にはそれ用のボディ(戦闘体)が生成されるので、剣で首とか腕とか切られても、グロくないんですよね。なので、読者も戦略のみに意識を集中できると。
それだと戦闘に緊迫感がなくなる(ほぼ死なないワンピみたいに)かと思いきや、戦闘体を解除すると生身になるので、その状態だと一気に緊迫感を高められるというずるいマンガです。とにかくメインよりもサブ要素が秀逸過ぎる、今っぽい作品。
今後の展開によっては、伝説の作品になり得るんじゃないかと、僕のサイドエフェクトがそう言ってます。