【映画】インサイドヘッド(2015年) / ピクサー

◼まだ幼い少女ライリーの中には、擬人化された5つの感情がある。ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリ。互いに協調しながら、ライリーの人生をより良いものにしようと、少女の中で奮闘する毎日。

 

そんなある日、ちょっとしたアクシデントから、ヨロコビとカナシミが司令部(ライリーの感情を司る場所)から、はじき出されてしまった!カナシミはともかく、ヨロコビの感情が抜けたライリーの日常の息苦しさは、想像に難くない。
ヨロコビとカナシミの、司令部へと帰還する旅が始まった。■


おもちゃを忘れて、大人になっていく過程を描いた、『トイストーリー』を彷彿とさせますね。ただし、テーマが“感情”なので、こちらの方がより深い内容となっています。

 

物語前半部分では、主にヨロコビがライリーの人生を、幸せにしているように描かれます。子どもなので当然ことでしょうし、この時点においては、カナシミは常にネガティブで、ヨロコビの足を引っ張っているようにしか感じられません。

 

司令部へと帰還する旅の中で、ライリーの中には感情以外の様々なものがあることが分かってきます。それは忘れられた思い出であったり、幼い頃の空想の産物であったり。人間は、全てを覚えておくわけにはいきません。しかし、忘却され打ち捨てられた記憶でも、その時のライリーには必要であったことが強調されます。それが何とも、温かく、もの悲しい。おもちゃに限定された『トイストーリー』より、自分に取って‘刺さるなぁ’と思ったのは、記憶ってやっぱり人間の全てなのだからでしょうかね。

 

ヨロコビはライリーの記憶を辿る旅の中で、あることに気付きます。ある時、悲しんでいるライリーに、仲間が慰めようと集まってきて、結果的にそれが楽しい記憶になったことがあったのです。子どもならばともかく、成長の過程では、喜びだけでは得られないもの、乗り越えられないことがありますよね。ヨロコビは、悲しい感情が、人生に不可欠であることを知ったのです。

 

よく映像化したなぁ、という作品です。子ども向けのビジュアルと侮ることなかれ。
ぜひ、ご賞味ください笑。