ザ本ブログ

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フリーザ以来の絶望感か!!(笑)  【映画】シン・ゴジラ(2016年) / 庵野秀明監督

一年越しで、ようやく観賞。

流行りものは、早めに見るべきですね。情報は何事も鮮度。昨年に関しては、『君の名は』と『シン・ゴジラ』。今年はそこまでの大ヒット作はなかったですかね?

 

実は、ゴジラシリーズ、ほとんど見たことはないのですが、本作には驚嘆しました..。CG映像による驚きというよりかは、もし本当にゴジラが現れたら、というシミュレーションの作り込みが異常。政府の対応のもどかしさや、実際に取られるであろう手続きも、精緻な調査の上で行っているのでしょうね。

 

ただ観賞中にどうしても考えてしまったことは、このあまりにもリアルな世界には、当たり前ですが『ゴジラ』という作品や、それに類する作品はないんですよね。初めて見た怪獣を、「まるでゴジラみたいだ!!」とか言えないわけで。

 

庵野監督の作品だけあって、エヴァの世界観が随所に出てきますね。ゴジラ出現時のBGMとか。炎を背景に、体の一部を光らせながら、カメラ目線を向くゴジラは、完全に暴走したエヴァ初号機のそれでしたね。ゴジラが口から怪光線を放つ時、引きになるカメラワークが秀逸。光線の攻撃範囲の広さの絶望感を、実に上手く演出しましたね。

 

ラストの建物を倒壊させたり、電車の在来線型誘導爆弾などの、周到な準備のうえでの畳み掛けは、まどマギ・ほむらの、対ワルプルギスの夜戦を彷彿とさせました。

 

きっと自分には気づけないオマージュが、他にも沢山ちりばめられているんでしょうな。『君の名は』と、時期がかぶったのが悔やまれる。本当に、物凄い作り込みの作品です。