ザ本ブログ

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『サイコメトラーEIJI』 原作:安童夕馬、作画:朝基まさし

 連載されていたのは、20年くらい前でしょうか。当時の渋谷や、自分には縁のない不良文化の最先端を行っている感じがして、ワクワクして憧れたものです。

 最近久しぶりに手に取る機会があり、読んでみると

 

 ムチャ面白い

 

 さすがに中高の時に読んでいたものだし、超能力がちょっと使えるだけのヤンキーマンガだろうと、タカをくくってたんですが、度肝を抜かれましたね。

 

 まずは、圧倒的な画力。上手い雰囲気とかじゃなくて、現実のアクションを理解できるように描ききるのが、抜群に上手い。デスノートの作者の小畑健も上手いですが、アクションはこちらが格段にカッコいいですね。そして原作者が別にいるので、1章毎の構成がしっかりしていて読みごたえがあります。

 

 主人公・映児のサイコメトリー能力が、かなり限定されているというのが、ミソなんでしょうね。触れた対象物から、断片的な情報を得るだけ。万能過ぎると、謎解きの要素がなくなってしまうし、主人公の能力以外の要素が色褪せやすい。欠点の多い能力だからこそ、映児の意志の強さや、身体能力、または仲間の助力が輝くのでしょう。

 

 今読むと、時代の隔たりは感じます。まだガラケーだとか、ファッションとか。渋谷も、当時のギラつきは、もうないですもんね。でも、それがかえって当時の雰囲気や文化を伝える役割を果たしています(笑)。轟編、カンナビス編、そして最終章の疾走感はハンパじゃないです!!昔読んだことがある人も、まだ読んだことがない方も、ぜひ手に取ってみてください。止まらなくなること請け合いです。