ザ本ブログ

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風が強く吹いている / 三浦しおん

小説では終盤、電車の中で泣きそうになったが、アニメ版はどうか。
結論から申しますと、とても良かったです!小説の思い入れも加味されているかも知れないけど。すでに映画化もされてるし、今更アニメかぁ~って感じもあったけど、スタッフのカゼツヨ愛を感じましたよ笑。
最近、昔のマンガのアニメ化が良かったりしますよね。バナナフィッシュもメチャ良かった!

箱根駅伝をテーマにした他の作品があるかは知りませんが、駅伝ならではの優れた構成ですよねー。
素人が出場しちゃうのは荒唐無稽だけど、それも丁寧な取材と緻密な描写で、不可能じゃないかも?と思わせてくれる(現実には、どうなんでしょう)。
10人でタスキをつなぐことに着目し、本番では一人ひとり、走っている間はエピソードが展開されることになる。
素人ならではの、それぞれの人生観とかが顕れていて、とても考えさせられる。
走者の順番も、あれ以外考えられないですよね!走るという、陸上を知らない人からすると単純に見える作業も、 体格やそれまでの経験から、それぞれフォームは変わってくる 。
カケルの走っている姿は美しかったですねー。不安定なメンタルだったカケルが、名実ともにチームの精神的支柱に なっていく成長譚でもあります。彼の区間新は、ハイジへの恩返しでありました。
そして実際には襷をハイジに渡したのですが、寛政大学の未来への襷はカケルが受け取った形になります。

最後まで、完璧な作りこみの構成。見終わったら、走りたくなりますね。すぐバテるんでしょうが笑。