ザ本ブログ

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ジビエグルメに変態博物館!で、何の話だっけ?笑  ー ゴールデンカムイ / 野田サトル

現代だからこそ出現した漫画って気がしますね。
しかし、この話のモチーフはどこから来ているのやら。

 

時代は19世紀初頭。舞台は日本、北海道。
アイヌが隠していた金塊を、運搬のスキをついて、その場にいたアイヌを皆殺しにして奪った男がいた。
男は捕まり収監されたが、その時金塊はすでに隠してしまっていた。このままでは金塊の在り処を、外の仲間に伝えることができない。男は囚人達に、暗号を施した入れ墨を入れて、集団脱走を促した。
脱走は成功し、北海道中に暗号の入れ墨が入った男たちが散らばった。金塊の在り処は、全ての暗号を集めないと分からない。そして、入れ墨はなんと皮を剥がすことを前提に彫られていた・・。
この話は金塊を巡る、囚人の皮(入れ墨人皮)の争奪戦の物語である。

 

発想からしてイカれてますよね。
さて、ストーリーは中々陰惨で人が死にまくる本作ですが、陰鬱な雰囲気にならない工夫が多数。ってゆーか、本作をグルメ漫画とか、ギャグ漫画とさえする声も笑。


ギャグはとてもシュールで、好みの分かれるところ。私はもちろん大好きです。
キャラが大体太めに描かれてる気がする。シュッとした人、あまりいませんね。

アクションの描写は秀逸。あまり書き込むタイプの作家さんではないのですが、頭の中に三次元の像が投影されてるんだろうなーって感じで動きが自由自在で無理がない。分かりやすい。ワンピとか、何してるか分からん時ありますもんね。

 

そして特筆すべきは、なんと言ってもグルメ描写でしょう!
北海道の四季折々の、ジビエグルメの描写が、あまりにも美味しそう!
なんかシライシが料理上手いし、皆のグルメリポートがやたらうまい笑。
シャケのルイペ(鮭の切り身を凍らせたもの)とかの郷土料理や、アイヌのオハウ(鍋料理)も美味しそうだけど、レプンカムイ(シャチ)のから揚げが一番旨そうだった!そのついでに揚げた、子持ち昆布も食感プチプチ、外はサクサク、中はジューシーで美味そうだったぜぇ、シライシィ笑!!自分で作れるかな・・(^^)


あとは登場人物が、なぜか軒並み猟奇的!まるで変態博物館!
囚人が多く登場するので致し方ない点もありますが、囚人でなくても変態だらけ。なぜ笑。
作者の意図は知りませんが魅力的?な登場人物達が、暗くなりがちな本作に(汚い)華を添えてます。

ってか全く暗くねえ笑。本筋を離れることは多いですが、ストーリーもしっかり骨太で、遅まきながら順調に推移してますよ。 

 

アニメ化もされましたね。悪くはないが、思い入れのある作品だけに、もっと気合い(金)を入れて欲しかった。アニメの注力度はオープニングで分かるようになってしまった。動きが少ないと、ガッカリしちゃう。でも、網走監獄突入変だけは、やたらクオリティが高かった気がする笑。