左翼も右翼もウソばかり / 古谷経衡
印象や思い込みだけでなく、データを元に客観的に物事を考えましょうとういう本。
コロナの今こそ、読まれてほしい一冊かも。
例えば、(もう記憶の彼方な気もするけど)安保法案に反対していた若者の団体・SEALDsの支持者はおっさんばかりだったとか。
福島の原発の放射能でガンが増えたりはしていないとか。
若者は草食化しておらず(むしろ統計からはより性欲旺盛になっている)、少子化は賃貸住宅事情や、子育て支援の不足のため。
日本のマンガを読んだ中国人や韓国人は一切親日的にはなっていない。はてさて、クールジャパンの効果はいかに、とか。
本書はコロナ以前の出版されてますが、コロナへの過剰な対応も、後世では愚策であったと世間一般は手のひら返しするんだろうなと思ってます。ってか今現在でも統計で明らかになりつつあると思うけど。
もっとも興味を引いた論議が、「ソフトパワーはハードパワーに宿る(こういう言い方はしてないけど)」との言説。アメリカのカルチャーの伝播力が高いのは、文化として優れてるからだけでなく、軍事力と相まってるいるかだこそとのこと。経済力も関係あるでしょう。文化も輸出しなけりゃ広まらないからね。
少数民族の文化や言語も、美しいものが多くあるだろうに、保存されずに消え去っていく。それは劣っているからではなく、守る力がないからなんだなと。
というわけで、ジャパニメーションばかり広めようとしても、コンテンツとして消費されるばかりで、それだけでは日本そのものに目を向けてくれることにはならないのだそうだ。