ザ本ブログ

読書をメインに。他、雑記などをアップしていきます。

介護に携わる方の本を読むと、いつも考えてしまいますよね。自分の親が倒れたら、どうしようって。  『ママを殺した』 / 藤真利子

いつかは誰しも訪れるはずなのに、なぜか考えたくない。自分の親は、自分は大丈夫と思おうとしてしまう。老いという現実から、目を逸らしてしまう。

 

また、老いを残酷たらしめるのは、個々の事情や考え方やその経過が、幾通りもあり、正解と呼べるものが、何一つないということだ。

 

昨今では美魔女などという言葉があり、若さを保つことに血道を注ぐが、果たしてそれは自然なのだろうか。個々の家庭の財政事情で、介護の質は変わってくるだろう。ポックリ死ぬのがラクでいいように思えるが、残された家族は、突然の別れに、何もしてあげられなかった想いに苛まされはしまいか。

 

またはこの本の作者の、藤真利子さんのように、壮絶な介護の果てに、本当はもっと楽に自然に逝かせてあげて良かったのではと、後悔することもあるだろう。

 

正解はない。ただ、備えることで、少しでも互いの納得に近づけていくことは可能ではないだろうか。途中で結論が変わってもいい。しかし、少しでもお互いの考えを知っておくことが、より良い終末を迎える、微かな標になるだろう。

仙台と言えばジョジョ第4部でしょう! 東北旅行一日目(仙台~松島)

2017年9月1日~3日にかけて、妻と東北に旅行に行ってきました。なぜか夫婦そろって源義経が好きなので、メインは奥州藤原氏の栄えた、平泉です。

 

東京から新幹線で仙台→レンタカーで松島→仙台で一泊→平泉で一泊→山寺→蔵王→仙台→新幹線で東京、の旅程。

 

値段だけで考えると、高速バスの方が安いですが、仙台へのアクセスの利便性を考えると、圧倒的に新幹線ですかね。最近はパックプランなどもございますし。今回は楽天トラベルのパックで新幹線往復・レンタカー3日間・一泊付きで二人で45,000円でした(一泊分は、自分で宿探しをする必要があります)。

 

●まずは松島へ

仙台でレンタカーを手配後、早速松島へgo!仙台~松島間は、シーズンや時間帯によっては、通常一時間くらいのところが、倍以上かかることもあるとか。今回は平日金曜であることと、台風接近中の情報もあり、スムーズに到着。しかも、めちゃくちゃ晴れてます。

 

・松島の風景(福浦橋)
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・小さいダルマがたくさん(福浦島、弁才天
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・定番の牡蠣を堪能
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ジョジョの都、仙台

松島観光の後は、仙台タウンを散策。

仙台と言えば、ジョジョ第4部!!正直行くまで忘れていたのですが、たまたま杉本鈴美のマンホール発見!近くにオーソンもありました。さらにオーソンの中では、杜王町RADIOが流れてました。芸が細かい笑。

ジョジョ展に合わせて、期間限定のようです
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ディナーは東北の海の幸を堪能しようと、食べログ3.8の居酒屋ちょーちょを利用しました。

・居酒屋ちょーちょ
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お値段も良かったですが、味もサービスも最高峰の居酒屋でした。仙台に来た際は、ぜひお立ち寄りください。

 

翌日は目的の平泉へ!!

次回更新はいつになることやら(^-^; 

 

フリーザ以来の絶望感か!!(笑)  【映画】シン・ゴジラ(2016年) / 庵野秀明監督

一年越しで、ようやく観賞。

流行りものは、早めに見るべきですね。情報は何事も鮮度。昨年に関しては、『君の名は』と『シン・ゴジラ』。今年はそこまでの大ヒット作はなかったですかね?

 

実は、ゴジラシリーズ、ほとんど見たことはないのですが、本作には驚嘆しました..。CG映像による驚きというよりかは、もし本当にゴジラが現れたら、というシミュレーションの作り込みが異常。政府の対応のもどかしさや、実際に取られるであろう手続きも、精緻な調査の上で行っているのでしょうね。

 

ただ観賞中にどうしても考えてしまったことは、このあまりにもリアルな世界には、当たり前ですが『ゴジラ』という作品や、それに類する作品はないんですよね。初めて見た怪獣を、「まるでゴジラみたいだ!!」とか言えないわけで。

 

庵野監督の作品だけあって、エヴァの世界観が随所に出てきますね。ゴジラ出現時のBGMとか。炎を背景に、体の一部を光らせながら、カメラ目線を向くゴジラは、完全に暴走したエヴァ初号機のそれでしたね。ゴジラが口から怪光線を放つ時、引きになるカメラワークが秀逸。光線の攻撃範囲の広さの絶望感を、実に上手く演出しましたね。

 

ラストの建物を倒壊させたり、電車の在来線型誘導爆弾などの、周到な準備のうえでの畳み掛けは、まどマギ・ほむらの、対ワルプルギスの夜戦を彷彿とさせました。

 

きっと自分には気づけないオマージュが、他にも沢山ちりばめられているんでしょうな。『君の名は』と、時期がかぶったのが悔やまれる。本当に、物凄い作り込みの作品です。

 

身体が動かなくなることを越える、恐怖や絶望ってある? :癒されて生きる 女性生命科学者の心の旅路 /  柳澤桂子

 人間にとって、絶望とはなんでしょう。

 何かを失うこと、誰かを傷つけてしまうこと..。種々あると思いますが、その内の一つに、“病”があることは誰もが納得されることでしょう。

 

 井上武彦の「リアル」では、半身不随や筋萎縮性硬化症(ALS)のキャラクターが登場し、それぞれの絶望や戦いが描かれます。この著書の作者も、原因不明の病によって、日常生活もままならなくなってしまいます。

 

 自分(或いは多くの人?)が、どうしてこんなにも人の苦悩や絶望に関心があるのかと考えますが、単に怖いもの見たさとゆー嫌らしい一面の他に、そんな(絶望)時こそ人間の本性が垣間見れる、と考えているからではないかと。

 

 日常でちょっといい人だとかなんとかって、嘘っぽくて興味ないんですよね。余裕があるから優しく振る舞えるだけで、多少追い詰められれば、誰しも少なからず人が変わるでしょう。それがいいとか悪いじゃなく。だからこそ、ゆとりを保つために色々を備えることは大切なわけでして。

 

 この本で印象的だったのは、若いときしかできないお金の使い方もある、との言葉。人間いつ死ぬか、病に襲われるはわからない。備えも大切だが、楽しめる時に楽しんでおくのが、いかにかけがえがないことか。

 

 無駄遣いは良くないけど、若さって本当に一時なんですよね。

悩まないってことは、人生をただ流してるだけだろ? : 人はなんで生きるか / トルストイ

 誰にでも、生きることとか哲学的な問題に悩んだことってあると思うんですが(ってか全くない人って話がつまらない)、自分にも20代半ばくらいに、そんな時期がありました。その頃は、人からの悩み相談を受けることも多かったような。30歳くらいを境に、とんと来なくなりましたけどね。初めての就職とか、婚活とか、とにかく初の自立でみな不安定になるのでしょう。

 

 自分は就職したものの、2年たたずに辞めてしまい、実家に戻ってぶらぶらしてました。飯は食わせてくれるので、切迫感はないが、性格上焦燥感もはないけど、なんか悶々してましたね。その頃はたまに友達と飲む以外は、部屋に籠って、宗教書とか哲学書などを読みふけってました。いいご身分だ。

 

 “なぜ生きるのか?”などと大層な命題の答えに、本を読むだけで、到達できるはずもない。答えは一人一人違うかも知れないし、そんなものはないかも知れない。仮にあったとしても、それは行動や体感を伴うもののはずだ。

 

 そんな時、たまたまトルストイの、『人はなんで生きるか』を読んだのです。タイトルに惹かれたわけでもなく、薄くて持ち運びやすそうだとの理由で、何となく読み始めました。表題作を、それほどの感慨もなく読み終え、家のトイレに入っている時にふと、《人は人のために生きる》というフレーズが、頭に浮かびました。

 

 それを宗教的体験と呼ぶのが相応しいかは分かりませんが(今日に至るまで自分は無宗教ですし)、その瞬間、「あ、これでいいじゃん」と思い、それまで思い煩ってた小さな悩みや疑問が、氷解してしまったのです。以降10年以上経ちますが、これと言って悩んだことがありません。迷ったら、人のためになる方、あるいは人が楽しんでくれる方を、選べばいいのですから。

 

 もちろん、何が人のためになるかも、考え方一つで変わってしまいます。経験不足により、独善的になってしまうこともあるでしょう。しかし、間違えたと思ったら、直せばいいのです。大事なのは、その時その時、何が人ためになるかを問い続ける心なのです。