真っすぐヒネくれた主人公と、脱力感ただようキャラ達が推し! 『レッドブルー』 / 波切敦
格闘マンガは数多く読んできたけど、『レッド・ブルー』は、少々異色。
主人公の青葉君が、まっすぐひねくれている笑。あと、登場人物がみんなどことなく力が抜けていて、ラクに読めるんですよね。日本の、そこらへんの高校生たちが主役で、悩みも等身大。
そして作者はネアカと体育会系がキライだと思う笑。どことなく、カゲやひねくれがある高校生達に感情移入しやすく、無駄な恋愛要素がないのが良い。
主人公がライバル視する相手は、格闘界の若手のホープで、教室ではもちろんスターのイケメン高校生。イジメられている主人公を助けては、なぜやり返さないのかと諭す、まっすぐ主人公キャラ。
こうした真っすぐ主人公タイプのデリカシーの無さに、ノーを突きつけたい根暗作者の希望が、青葉君だと思うんですよね笑。
主人公って結構身勝手で、デリカシーない人多くないですか?
次に勝てる保証もないのに、地球を滅ぼしに来たサイヤ人を「また戦いたい」とワガママ言って生かして帰しちゃう人とか。
俺は長男だ!とか言って、次男・三男・長女・次女その他を婉曲的にディスる人とか。
一人で突っ走って、結果的に非戦闘員(気象予報士とか)に望まぬ戦闘を強いるゴム人間とか。
ホラ!ロクな人間いないじゃないですか!あんなん主人公補正でどうにかなってるだけで、上げ底なければただの戦犯ですよ。と、作者は言いたいに違いない←思い込み。
とゆーわけで、キラキライケメン高校生などは、格闘経験浅い根暗モブ主人公に気持ちよく倒されればいいのですが、きっと中々そうはならないんだろうなぁ笑。
ひねくれ作者の、予想付かないストーリー運びに期待!あと。カラー表紙の色のセンスも好き。