ザ本ブログ

読書をメインに。他、雑記などをアップしていきます。

生きる僕ら / 原田マハ

やっぱり現実なのにファンタジー感が拭えない、原田マハさん。

 

田舎への移住はただでさえ成功率が低いのに、引きこもりのある種コミュ障の若者が、果たして一体都合よく 溶け込めるものなのか。まあ人気者のおばあちゃん補正があったとはいえ。
縁もゆかりもないと、やはり移住は厳しいと思うが、親族がいればかなり違うのかも知れませんね。

 

あとは、本人の意志次第。

 

自分も、自家用くらいの農作には興味があるので、いずれなんらかの形では取り組んでみたいと考えているのですが。 ある程度の資産収入があれば、首都圏から遠すぎない場所で悠々自適の生活を送るのは、そう難しくないように 思える。ただいま取組み中です笑。


物語後半は、お米作りと介護が中心。農業って都会人から見るとやりがいがあるように感じられるけど、実際は地味だし 虫はいるし、やってみない分からない大変さがモリモリありそうですよね。そういう意味では、本作は都会目線かなぁ、って 感じもしますが。

 

なんとなく登場人物たちのエピソードもそこまで絡み合ってないような。
でも読後感は爽やか。それが原田マハ。

(あこがれの田舎暮らしをしてみませんか?)

上高地の焼岳(やきだけ)に登ってきましたよ

2019年8月24日~25日にかけて、長野県は上高地の焼岳(やきだけ)に登ってきましたよ。

前回の山梨県・大菩薩嶺の時は池袋集合で、新宿辺りまで渋滞に巻き込まれてしまいました。その反省を踏まえて、今回は朝8:00に笹塚駅集合にしてみましたよ!高速も近いし!

結論から言うと、八王子までそこそこ混雑しました。事故渋滞もありましたが・・。ってなわけで。次回は八王子出発にしてみることにします。どんどん西に寄っていく笑。目的の沢渡駐車場に着いたのが13:30。上高地は14:00くらいになっちゃいましたけねー。特急あずさで行けば全然早くついたとは思いますが、やはりレンタカーに人数いっぱい詰め込む方が、交通費は安い笑。

あと、東京出発で長野県に車でいく場合は、高速のETCで使えるフリープランがある模様。こちらも次回に活かしたい。

www.driveplaza.com

 

目次

 

 

登山概要

焼岳(やきだけ)

標高:2,455㍍

登山時間:7時間

難易度:中級者以上向けか

トイレ:焼岳小屋のみ

飲み物:焼岳小屋のみ

 

どのコースにするか

焼岳にアプローチするコースは複数あり、当日までかなり悩みました。LINEグループで議論するもなかなか決着せず、結局登る前日に決まりました笑。我々は上高地ターミナルまでバスで30分ほどの平湯温泉に前泊し、翌日朝から焼岳に登る作戦です。

焼岳山頂に至るルートは主に4つ、上高地ルート、新中ノ湯ルート、中尾ルート、西穂ルートがあります。それぞれ順に東南西北から山頂にアクセスできます。スタート地点は東西南北に別れてますが、来た道を戻ってもいいし、他の登山口に下りてもOK。しかし選び放題なわけでもなく、以外と色んな制約があるんですよ。

まずは車組の制約。当たり前ですが、車に戻らなきゃならない。なので南ルート・新中ノ湯でスタートして北ルート・西穂の登山口に降りちゃったら、戻るまでえらく手間とカネと時間がかかります。調べてないけど検討もつかない。

あとは宿の場所。平湯温泉選んだ時点で、新中ノ湯か上高地スタートに絞られます。

トイレ問題。女性がいると、少なくとも一ヶ所はトイレがないとマズイかなと。焼岳小屋を通過するルートに限られる。

ご飯問題。これは我々が泊まり登山に慣れてない故か。朝食は欲しいが、朝早いと宿では出ない。よって朝早く空いてる飲食店か売店が必要。昼食も当日の朝入手したい。となると、朝から準備が整うのは上高地ターミナルしかない。

 

結論として5:30起きで6:30に平湯温泉ターミナル。バスで7:00に上高地ターミナル。朝食を取り、昼食を入手。焼岳小屋を経て、山頂。新中ノ湯ルートで15:00に下山。バスで平湯温泉に戻ることにしました。

概ね良かったのですが、この作戦には最後に重大な欠陥が・・。なんと新中ノ湯下山口からバス停までは1時間もかかるのです!疲労困憊の我々に歩く気力はなく、あえなくタクシーを呼ぶことに。しかし5人組なので、5人乗りがいいんですが、中々台数が限られるようで。なおかつ、新中ノ湯下山口から平湯温泉へ行く客はほとんどいないらしく、運転手さんにはまあまあ嫌がれれました。配車の時点で伝えたら来てくれないかも知れない。ちょうど県境で、タクシー会社の縄張りが違うみたいなんですよね。

 

ちょっとこれは解決策が見つかっておらず・・。

沢渡辺りに泊まれば、朝タクシーで新中ノ湯に登山口に行けるかも。帰りは上高地ターミナルに下山して、バスで沢渡へ。宿が沢渡にあればの話ですが。

 

 

写真で紹介

・8/24、14:00。まずは定番のかっぱ橋。予想通りキレイです!ただ、思ったよりも川の水量があるような。いつもこんなもんなの?清流ながら、なかなか迫力がありました。
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・初日は明神池の方まで歩いたのですが、猿だらけでした。なんか子熊も付近にはいたようで。。すれ違った人から証拠写真を見せられた笑。
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・橋を悠々と渡る猿。
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・8/25、14:00。明神池。藻のせいで、そんなに澄んでは見えない。
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・夜は飛騨牛の味噌朴葉焼きに舌鼓。味噌がまろやかで美味しい!朴の木の葉っぱは水分を多く含んで燃えづらいので、昔は蒸し料理によく使われたのだとか。
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・8/25、8:00。梓川を横目に見つつ、焼岳を目指す。爽やか。
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・川辺から見上げる、焼岳。この距離感、絶望的な距離に見えますよね。麓までタクシー使いたい。いいえ、オール徒歩なんです笑。
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・8/25、10:00。登山中に現れたハシゴ。気を付ければ大丈夫ですが。個人的には恐怖でした。
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・尾根付近に近づき、だんだん景色が開けてくる。
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・奥多摩とか秩父では、ちょっとお目にかかれない広大さですね!
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・だんだんその姿を現してきた焼岳。ほんとうに活火山なんだなあ。
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・すごいゴツゴツ感でしょ!
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・遮るもののない強風が吹きつける!けど天気は最高!
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・あのトップが山頂です。本当に噴火したてって感じですよね。ガッツリ噴火したのは、1995年とのこと。断続的に活動は続いており、絶対安全とは言い難いですね。御嶽山が思い出される。まあ噴火に巻き込まれる心配より、日常の交通事故の心配をした方がいいと思うんだ。確率的に。
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・見よ、この高度感!もっといいカメラに興味が出てきた、今日この頃。
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・溶岩そのまま固めてみました、って感じ。
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・カルデラ湖。焼岳ブルー。
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・絶景だぜ!!
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この抉れた感じの地形がたまらない。
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・落石を警戒してましたが、一度も見かけませんでしたね。
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・(知識がないので)名も知らぬ花。コンデジでは、寄りに限界がありますね。
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・下山中もゴツゴツ。
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おすすめアイテム達

 

写真は全てこちらのコンデジで撮りました!チルト式の画面で、フロントシャッター付きなので、自撮りには最適ですね。まあ見た目からしても、街で女子が使うのに向いてる。

グース( Fly Away Home) / 監督:キャロル・バラード

子どもと動物の映画って、まぁほんわかまとまっちゃうよねって感じがありますが、本作は中々どうして。
家族で安心して見られるのはもちろんですが、本格的な空撮映像や演出で、大人も飽きずに見られる作品になっています。
例によって、タイトルとYahoo!の映画評の星の数だけ確認して見始めるので、予備知識はゼロなので、導入部はかなりショッキングでしたね。

 

美しいバラードと、車内で談笑する母子。美しいメロディーが途切れないまま、車内の視点から車が事故に会い横転する様が描かれる。しばらくは折れたワイパーが、虚しく動き続けるだけの映像で、事故の衝撃と余韻を伝える。
この表現はちょっと好きです。子どもの時、雨の日に親の運転する車に乗っている時に、よくワイパーの動きを追っていたなあ、とか。

 

その交通事故で、ニュージーランドで一緒に暮らしていた母とは死別。遠くカナダの離婚していた父親に引き取られるも、長く離れていた父親・トーマスと娘・エイミー。そう上手くいくはずもない。

 

そんな折、エイミーが森からグースの卵を拾って来る。無事ふ化させるも、グースは渡り鳥。いずれは飛び立たねばならない。
しかし、人間に育てられたグースは、飛来地を親鳥に教えてもらうことができない。


トーマスとその友人などの努力や説得によって、親子はグース達を小型プロペラ機で一緒に飛んで、飛来地まで誘導することにした。その過程で、互いに傷付いた親子の絆が再生するってな話です。

 

特筆すべきストーリーではないし、子ども向け映画らしく、それなりに無茶な設定もありますが(飛行届を出さずに飛んで、空軍をスクランブル体制にさせちゃうとかね(現実なら懲役ものかと。本作では無罪放免で、翌日軍港から飛び立ってましたから笑)、映像の美しさが全てを補う。   

 

グースを一緒に飛んでる空撮シーンはどうやって撮ったのかなぁ。CGとは思えないし。
この空撮映像だけでも、見る価値があるかなと。観ている時は、実話を脚色したものか?と思っていたんですが、そうでもないみたい。   
なんかアーティストが、グースと一緒のプロペラ機で飛んでみたことに着想を得て、製作したようですね。

"Les Misérables" Bille August / 『レ・ミゼラブル』1998年 アメリカビレ・アウグスト監督、リーアム・ニーソン主演

レ・ミゼラブルは中学生の時に本で読んで号泣した作品です。原作を訳したものを読んだのですが、辞書3冊ぶんくらいの分厚さなんですよね。読むのに一ヶ月くらいかかった笑。それだけ分量があって時間がかかるから、ラストで最初の頃のエピソードが語られると、それだけで泣けてくるんですよね。本当に重厚な作品です。

 

さて、今回テレビ放映されていたレミゼラブルは1998年の作品。何か1時間半くらいで終わったんだが、端折り感が半端ないぜ。エポニーヌも出てこないしさ。いったい誰向けに作った映画なんだろう。でもやはり原作がいいだけに、つまらなくはなく、最後まで見れてしまった。

 

でも本当に、ダイジェストみたいな作りです。時間のある方は、ぜひ原作の方を読んでいただきたい。

単なる海と剣の冒険活劇ではない。生きる意味と責任を問う、さすがの「プラネテス」の作者。 「ヴィンランド サガ」 / 幸村誠

プラネテスで有名な幸村誠の作品。

時代は中性ヨーロッパ辺りのイメージでしょうか。舞台はヴァイキングが海を荒らし回っていた時代。

 

プラネテスのような、宇宙と科学とを織り合わせた人間模様を描いていた人が、いきなり剣を使ったバトル物にいくとは当初は驚きましたね。

戦闘描写も上手いし、戦術もしっかりしている。このまま中世活劇みたいに進んでいくものかと思いましたが、そこはさすがの幸村先生。主人公に剣を手放させ、戦闘によって読者にカタルシスを与える展開とは一線を画していきます。

 

それでもなお、バトルシーンは随所に発生するんですけどね。最初に主人公・トルフィンが戦闘を放棄した時は、バガボンドのような展開を危惧しました。隠遁してやけに哲学的になってしまうような..。それはそれで面白いんですが、スピード感や物語性が減ってしまうんですよね。だから休載になっちゃう笑。

 

本作で気になった点は、名前もないようなモブキャラに、かなり重要な台詞を言わせる部分です。戦闘に明け暮れてるようなヴァイキングに、戦いへの疑問を思わせ、生きる意味を投げ掛けさせたりする。そんですぐ死んじゃうんですが(笑)、本来は主人公が考えたり話しそうなことを、同じ時間軸の関係の無い人間に言わせるんですよね。

 

これは一石二鳥の表現だなーと思って。

主人公に全部言わせたら、ただの成長記録になってしまう。主人公の成長に応じたセリフを同時代の人間に言わせることで、同じ感覚を持つものが、直接接触はなくても確実にいることを示唆させる。無法を好む集団の中にも、様々な考え方の人間がいて、一枚岩ではないことを想起させる。

 

現在はただ戦いを忌避するだけでなく、新たな目標を掲げ航海する展開になってワクワクが止まりません。誰が読んでも損はしない、全方位に面白いマンガだと思います!!

 

アニメ化もされましたね(^.^)

うーん、出来はそこそこって感じかな。