ザ本ブログ

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グース( Fly Away Home) / 監督:キャロル・バラード

子どもと動物の映画って、まぁほんわかまとまっちゃうよねって感じがありますが、本作は中々どうして。
家族で安心して見られるのはもちろんですが、本格的な空撮映像や演出で、大人も飽きずに見られる作品になっています。
例によって、タイトルとYahoo!の映画評の星の数だけ確認して見始めるので、予備知識はゼロなので、導入部はかなりショッキングでしたね。

 

美しいバラードと、車内で談笑する母子。美しいメロディーが途切れないまま、車内の視点から車が事故に会い横転する様が描かれる。しばらくは折れたワイパーが、虚しく動き続けるだけの映像で、事故の衝撃と余韻を伝える。
この表現はちょっと好きです。子どもの時、雨の日に親の運転する車に乗っている時に、よくワイパーの動きを追っていたなあ、とか。

 

その交通事故で、ニュージーランドで一緒に暮らしていた母とは死別。遠くカナダの離婚していた父親に引き取られるも、長く離れていた父親・トーマスと娘・エイミー。そう上手くいくはずもない。

 

そんな折、エイミーが森からグースの卵を拾って来る。無事ふ化させるも、グースは渡り鳥。いずれは飛び立たねばならない。
しかし、人間に育てられたグースは、飛来地を親鳥に教えてもらうことができない。


トーマスとその友人などの努力や説得によって、親子はグース達を小型プロペラ機で一緒に飛んで、飛来地まで誘導することにした。その過程で、互いに傷付いた親子の絆が再生するってな話です。

 

特筆すべきストーリーではないし、子ども向け映画らしく、それなりに無茶な設定もありますが(飛行届を出さずに飛んで、空軍をスクランブル体制にさせちゃうとかね(現実なら懲役ものかと。本作では無罪放免で、翌日軍港から飛び立ってましたから笑)、映像の美しさが全てを補う。   

 

グースを一緒に飛んでる空撮シーンはどうやって撮ったのかなぁ。CGとは思えないし。
この空撮映像だけでも、見る価値があるかなと。観ている時は、実話を脚色したものか?と思っていたんですが、そうでもないみたい。   
なんかアーティストが、グースと一緒のプロペラ機で飛んでみたことに着想を得て、製作したようですね。