ザ本ブログ

読書をメインに。他、雑記などをアップしていきます。

「狂い」の構造~人はいかにして狂っていくのか? 春日武彦・平山夢明

なんかスゴい精神医学の対談本なのかと思いきや、精神科医と小説家の二人のおっさんが、古今東西あらゆる狂人のついてひたすら好き勝手に語り合うなかなか下品な一冊。ただの変態博物館。好きです。気分を害される方も多数いると思われるが。

 

一気読みすると気分悪くなりそうだけど、かと言ってこんなんちびちび読むのもねぇ。頭おかしくなりそうです。自分は通勤電車で読んでましたが笑。

 

自分はグロ映画とかは無理なんで、あまり連続殺人犯には詳しくないんですが(普通そうか)、なんとなく聞いた殺人鬼のことが知れて、なかなか興味深かった。

マンガ・ゴールデンカムイもかなりの変態博物館だと思うんですが、人の皮で剥製を作ってた作中の江戸貝くんのモチーフがエド・ゲインだと分かったり、スリラー映画作品が好きな人なら、興味深く読めそう。

 

本書は狂った人への対抗策をなんら講じることなく、ただただ面白くちゃかしてるだけです。ま、ガチの狂人に処方せんなどないことは、なんとなく自分も知ってますが。自分の性格だって、変わらんしね。唯一の希望は、年取ると少しはマシになることが多いとか。例外は多々ありそうですが。

 

身近に困って人がいる際に本書を読むと、気休めくらいにはなるかも?なにも解決はしませんが。ヤバい人とは、なるべく適切に距離を置きましょう。

筋トレでうつ病は治るのか?

タイトルをキャッチーにしようとしたため、色々と根本的に間違っております。まずはうつ病の治癒は治るや完治ではなく、“寛解”と言いますね。理由は骨折などと違い、再発率が高いから。これについては、こちらのページによくまとめられていました。

 

目次 

 

筋肉を付ければ、メンタルは強くなるのか
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あとは、筋トレというか、運動全般がいいかどうかって話ですね。なぜ、素人の上にうつ病経験者でもないのに、こんなことを書こうかと思ったかというと、Twitterで、おやと思うつぶやきを目にしたから。

それは、メンタルを強くするには、筋肉を付ければオールオッケーという内容のものでした。それに対し、自分は以下のコメントを投稿。

 

→ 弱さの穴埋めで筋肉付けても、埋まる部分もあれば、そうでない部分もある。ベストは、自分が打たれた分野で強くなって見返すこと。その他の筋トレを含む努力は、基本的には逃避行動になると思うけど、それがメンタルの安定になるならば、当人にとってはプラスだと思います。 

 

まぁ特に返信はなかったし(期待してないし)、投稿者も筋肉専用アカウントみたいな感じでネタとしてあげているっぽかったので、これで終わりとしても良かったのですが、勝手に色々考えちゃいましてね。なぜなら、筆者もうつ病の友達やお客さんとは数多く接してきたので。

 

筋肉信仰への疑問
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これについて言えば、正直ネタは挙がっている感じがします。何せ、メンタル弱めのマッチョや、格闘家をに身近に数多く見てきたので。

あとは、メンタルの強さをどう捉えるかにも寄りますが、某大学のラグビー部の婦女暴行事件や、柔道の内柴事件、カヌー薬物混入事件、昨今の相撲業界騒動やら、高校野球部のいじめ問題等々。これはその組織の問題であって、本題の筋トレ効果とはズレるか?いずれにせよ、体を鍛えることについてはプロフェッショナルな方達が、“メンタル云々以前に人として大丈夫か”って不祥事を起こしてますね。

まぁ他人を貶めても、自分さえツブれなければいいというのも、一つの強さかも知れません。認めたくはないけど。

 

運動のメンタル面への効果

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あまりスポーツ業界を否定ばかりすると、関係者に怒られちゃいますね(^^;。実は筆者はと言うと、昔はサッカーやホッケーをしていたり、現在でも軽い筋トレ、柔軟やジョギングはしています。登山やスキーもしますしね。運動のもたらす爽快さ、血行の促進や、脂肪燃焼、健康寿命の延伸など健康面へのプラスの効果は、枚挙に暇がないでしょう。身体を動かせば、心身ともにアクティブになりますし、運動を通じた、普段は交わらないような他者との関わりも、個人・社会に活力をもたらします。

 

 

おわりに

結局何を言いたかったのかというと、「これさえやれば大丈夫」みたいな安易な信仰はよろしくないんじゃないかと。それをやってダメだった時の、反動や落胆も怖いですしね。

うつ病の原因は大概複数にまたがりますが、例えばその原因の大半が“経済的困窮”だったりした場合は、運動が必ずしも大きな効果をもたらすとは限りません。 この場合は借金だったら法律的な専門機関に行くとか、浪費癖だったらカウンセラーに相談するとか、社会的な根本的解決が求められます。逆に会社の人間関係とかだったら、運動によってアクティブになることで、思わぬ活路が開けるかも知れません。

人生は複雑です。なにか課題に直面した時は、安易な処方箋に頼るのではなく、まずは俯瞰し、多角的な視点から物事に取り組むことが、遠回りでもより良い解決に結びつくかも知れませんね。

 

筋トレグッズ

ちなみにこちらのストレッチポールは、自分が部屋で運動をする時に、よく使うものです。上に寝るだけで、背骨や肩甲骨の矯正ができますし、腹筋とかにも使えますよ。もう7、8年使ってます。ぜひ、お試しあれ笑(^0^)/

 

 

 うつ病や、悩んだ時に参考になりそうな本たち

今まで自分が読んできた本で、悩んだ時に一つの光明になり得るかな、と思う本を下に列挙してみました。『ツレうつ』や『うつヌケ』などのマンガ形式は、心が疲れている人にも、手に取りやすいと思います。こちらもいざという時のために、手元に置かれてはいかがでしょうか。

bookblog.hatenablog.com

うつヌケ / 田中圭一

うつ病体験記としては、コミカルで読みやすいです。“自分は大丈夫!!”、と思う人が予防として読むのもアリ。うつトンネルの中の人も、抜けてもまだまだ不安な人も、読んでソンなし。サクッと読んじゃいましょう。

 

うつ病の体験記的なものはチラホラ読んだことありましたが(『ツレうつ』とか)、本作はうつを体験した漫画家と編集者が、協力して作り上げたことと、17人の方をインタビューしてまとめたことが新しいのかなと思いました。

 

語り口はギャグ漫画家だけあってコミカルですが(絵は手塚治虫風?)、一人一人の大変な苦難とその乗り越え方を、暗くなりすぎないよう、体験者ごとに紹介する内容です。

 

複数の体験談を読むことができるので、うつ病の原因や症状がそれぞれ異なることや、また共通点があることも、すんなり受けとめられます。

 

体験者の落ち込み方、また寛解に向けての心の持ちようや行動の在りかたが、絵と共に具体的に描かれるので、心の疲れている方にも、かなり読みやすいと作品だと感じました。