ザ本ブログ

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「なぜ?」から始める現代アート /  長谷川祐子

草間彌生とか村上隆以外に、パって思い付く現代アーティストってあまりいないけど(この二人はもはや巨匠か)、ルネッサンス期の宗教絵画を観賞するのとは、また別の感覚がありますよね。

 

金沢21世紀美術館とか、青森現代美術館に行ったことがありますが、知識の前提が必要なく、観たそのままのイメージで楽しめるのがいい。むしろ先入観を与えずに、“気づき”を与えるのが彼らの目論みなのだろう。そして、それは各々違っていて良い。それどころか、鑑賞者の観点が、別の視点を制作者にもたらすのかもしれない。

 

あるいは政治的なメッセージを込めたっていい。パトロンが必要とか、生活のために制作者以外の意思が多分に入らざるをえなかった時代と違い、今は比較的マネタイズの手段がある(まぁまだまだ苦しい生活を強いられているものが大半だと思うけど)。

 

でもアートの行く末はどうなるんでしょうね。美術館に足を運んで観賞するスタイルは、廃れていくんだろうか。なんとなくだけど、例えば街のそこかしこに誰かの作品が置かれていて、ネットで“いいね”したりすると制作者の収益になるとかいいのかも。アートがより身近になり、制作者の生活に寄与できるかも。

作品は、多くの人の目に触れてナンボだろう。今も彫刻とかあるっちゃあるけど、正直誰かに気づきを与えるものにはなっていない気がする。その土地に根付いた、より明確なメッセージを発するものの方がいいのだと思う。

 

そして理想は、あらゆる工業製品や、人が日常的に作るもの(たとえば料理とかでも)に、アートの発想が入ると良い。自分が気づかなければ、相手に気づかせることはできない。それが、細部へのいたわりや、思いやりにもなっていくだろうから。

パラディウムの防水シューズが、なかなか良い

雨の日の出掛けるのが億劫なのを、以前から改善したいなぁと思ってまして。上半身は傘で大方防げますし、仮に少し濡れても、しばらく室内にいれば乾きますよね。

 

しかし、足元だけはどうにも不快だ。

 

いったんビショビショになったら、確実に靴を脱いで干すとかしないと解決しないですよね。学校とか会社に、行ったばかりだとそうそう脱げないし。最悪。クサイ。

 

んで防水の靴が以前から欲しかったんですけど、長靴だとスーツとは合わないし、晴れたときにはやや滑稽。後は完全にアウトドアっぽい感じのも、合わせられる服装が限られる。

 

と思って靴屋をのぞいたら、なかなかいいのがあるじゃないか…。ちょうど痒い所に手が届く感じのヤツ!

パラディウムの、「パンパ パドルライト ウォータープルーフ プラス」。パが多すぎぃっ!!ついでにプも。

 

・これが自宅で撮った写真。すでに何回か履いちゃったあとですが。どうでしょう。さりげなさが、カジュアルなスーツなら難なく履きこなせませんか。私服でも、全然合わせられますよね。むしろカッコいい。長靴なんて履いてる場合じゃない。この汎用性の高いレインシューズは、特に男性モノではなかなか希少では。
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・レンズを換えて、もう一枚。

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購入してから、たまに使用前に防水スプレーをしたりして使ってます。なによりいいのが、見た目よりとても軽いとこ!高級感はないですが、本当にどこにでも履いていける、程よいカジュアル感です。

自分はハイカットの靴が初めてだったので、当初は履くのに苦戦しましたが、いまはちょうどいいくらいの締め具合を会得しました笑。着脱の機会が多い場合は、手持ちの靴べらがあるといいかもですね。

 

ローカットもあるんですが、雨が強いと結構上から入ってくるんですよね。あと自転車だとカッパを着ても、ガンガン入ってきます。なので、対雨用にはハイカットがオススメ。そこまで気にしない人は、ローの方が、値段も着脱もお手軽となります。

 

 

外で遊べないなら、この世界を頂戴しちゃえばいい、(今さらPersona5のレビュー)

初めてPersonaシリーズに手を染めたのですが、まぁ度肝を抜かれましたねー。

ロールプレイングゲームって、ドラクエ、FF、ロマサガ、テイルズ、大神などはやったんですが、デザイン的にどれにも当てはまらないってゆーか。

とにかくイカしてる!カッコいい!特筆すべきは、作品全体のサブカル的デザインと、続きが気になってしょうがないストーリー構成ですね。

 

オープニングは赤と黒を基調にしたポップな色彩で、渋谷の街を主人公たちがフィギュアスケートのような演出で彩ります。曲も落ち着いた洋楽を合わせていて、オシャレなサブカル全開!って感じなので、アニメ好きの自分としてはたまらないですね。

 

ゲーム構成としては、普通のコマンドバトルのアクションRPGってタイプですかね。ゲームバランスもよく、各キャラの能力の個性も立っていて、バトルも十分に楽しめます。

 

メニュー選択画面がメチャかっこいいです。何でもデザインを際立たせながら、文字などの情報を分かりやすく見せるデザインというのは、非常に難しいようですね。

戦闘が終わった後の、主人公が歩いてるシーンもカッコいい。キャラが赤く縁取られて、ベースの聞いた効果音が渋い。この演出に完全にヤられてしまって、初プレイ時は初日で15時間ぶっ続けでやってしまった。どうかしてますね笑。

 

オープニングだけじゃなく、他の曲もカッコいい。特に好きなのは、ダンジョンが佳境に入った時に、サウンドがオープニング同様の洋楽風に変わるんですよ。これが聞けなくなるのが惜しくて、ボス戦をやる前にムダにダンジョンを探索してしまう笑。

 

そして秀逸なのがストーリー。まずゲーム開始直後から、中盤に起こる重要なイベントのシーンから始まるんですよね。その中で、あたかも主人公が仲間に裏切られたような演出になっているんですが、そのシーンが終わると主人公が仲間たちに出会っていくストーリーが開始されるんです。そして、要所要所で、捕まって尋問を受ける主人公のシーンが差し込まれる。ので、主人公の回想を進めていくみたいな感じがするんですよね。この、重要な事象に向かって、2つの時間軸が合わさっていく感じがたまらない。こんなに信頼しあっている仲間がなぜ..?みたいな疑問が止まらない笑。

 

あまりストーリーをバラし過ぎると訴えられるようなので笑(起動時に毎回警告されるんです)この辺にしときますが、絶対オススメのゲームです!

続編のPersona5 ザ・ファントムストライカーズも楽しみでしょうがない。

映画『ゴースト/ニューヨークの幻』は、映画に必要な全ての要素が詰まっていた

今更ながら、初めて映画『ゴースト/ニューヨークの幻』を観ました。

古典的名作らしいので、いずれは見なきゃなとは思っていたんですが。

なんか、久々に心が洗われた気がします。

恋愛、サスペンス、アクション、コメディ、全ての要素が詰まったヒューマンドラマ。

あとね、若かりしデミ・ムーアが超可愛い。この時代ってショートカットって一般的だったのかな。とにかく可憐。美しい。

 

内容は陳腐なもの。事件に巻き込まれ殺されしまったサム・ウィート(パトリック・スウェイジ)が、幽霊となって、恋人のモリー・ジェンセン(デミ・ムーア)に迫る危険をなんとか助けようとするもの。

この作品から、幽霊となっても恋人を守るというシチュエーションが大いに流行ったようです。確かに、初見でこの設定の作品を観たら、度肝を抜かれるでしょうね。

 

この時代だからこその、洗練されてないCGが良い。映像をいじれる部分が少ないことが、かえって俳優たちの演技を引き出すことになる気がする。

幽霊になったサムの、生前できたことができないもどかしさがいいですね。なんでもできたら、ただの無敵のチートキャラになってしまうから。

後半、物体に触れることができるようになってからの、スカッと感もいいです。インチキ霊媒師オダ=メイ・ブラウン(ウーピー・ゴールドバーグ)との掛け合いも好き。オダ=メイの存在で、グロくなりがちな主題の映画が、エンタメ作品として楽しめるものとなった。

 

筆談でもなんでもできそうなのに、一ペンスをお守りと言って渡すシーンがいい。

単純に言葉が伝わらないからではなく、過剰に言葉だけで表現することを避けた演出がいい。オダ=メイの身体を借りても、ほとんどしゃべらなかったですもんね。

冒頭ではモリーは言葉を欲しがっていたのに・・笑。

新型コロナに対するホリエモンはさすがだなと思った

Twitterで何度か見かけただけですが、新型コロナに対するホリエモンのスタンスは一貫して恐らく、

 

「怖がりすぎ。自粛なんて下らない。」

 

とゆーものだったと思います。

5月末現在、国内においてはある程度落ち着きつつある現状と、各国に比べての感染者数や死亡者の少なさから、まぁ雰囲気としては、それなりにホリエモンの言ってたことも的外れじゃない感はありますが。

 

しかしながら、緩いとはいえある程度の自粛をしたからこそ、現状程度の被害に抑えられている可能性は高いので、“逆張り”の言動をしてきた彼は罪深いとも言える。少なくとも感染者数を抑えるという一点においてはね。

 

まあ第二波、第三波では集団免疫を獲得しつつあるスウェーデンの一人勝ちだとか(アフリカとかでコロナが変異してくる可能性もあるし)、経済苦によって自殺する人が増えたら、コロナ以上の被害になるとかの話もあるけど、そこら辺は時間をおいて検証しないと分からないところだと思う。

 

あと、専門家の意見は鵜呑みにしちゃいけない。原子力の専門家が揃って安全性を主張した原発は放射能を撒き散らし、経済の専門家が頭捻ってもデフレ脱却できてないわけですから。

細菌の専門家に従ってたら刺身すら食えないし、眼科医にはコンタクトを禁止されちゃう。

 

彼らはあくまでも限定された領域でのスペシャリストであって、社会全体の影響を考慮して発信してるわけじゃないんですね。

そこら辺の意見を汲み上げて、バランス良くキュレーションして発信するのがメディアの役割で、政策に落とし込むのが政治家の領分なのだけど、ここになかなか期待できないのは、皆様よくご存じの通りです。自分の頭で考える習慣を付けるしかない。

 

だいぶ脱線しましたが、ホリエモンのように裸一貫で起業した成功者にしてみれば、大多数の流れに逆らった“逆張り”の言動をするのはある種当たり前なんでしょうね。

 

多少叩かれようとも、まず“悪目立ち”できるし、上手くハマれば“先見の明がある”。多少情勢が悪くなっても“ブレない”との評価が得られるし、最悪の場合「自分が間違ってた!医療従事者に私財で経済支援します!」とか言えば、“潔い”と思ってくれるかも知れない。

 

なので善し悪し好き嫌いじゃなく、さすがのポジション取りだなあと思ってる次第です。ヒール役、上等ってね。

 

関係ないけど、バンクシーがお医者さんありがとうみたいな作品を発表した時は、少し違和感があった。権力とか権威を嘲笑うかのような風刺が、彼の作風だと思ってたんだけど。とりあえず周りに便乗して、“ステイホーム”とか発信しないと乗り遅れちゃう!みたいな芸能人とかスポーツ選手みたいなタイミングで、あんな毒も何もない作品を発表するなんて。あれって本当にバンクシーなの?

 

※と、ほとんど何も調べずに文章を結んだあとでバンクシー最新作で検索してみるとこんな記事が。深すぎる。バンクシー先生、おみそれいたしました。

https://bijutsutecho.com/magazine/insight/21875