ザ本ブログ

読書をメインに。他、雑記などをアップしていきます。

エリン・ブロコビッチ (Erin Brockovich) /  ジュリア・ロバーツ主演、スティーブン・ソダーバーグ監督 <2000年・米>

中々融通が利かず、短気なシングルマザーのエリン・プロコヴィッチ。しかも無職。
ひょんなことから、弁護士エド・ズマリーと知り合い、その弁護士事務所に押し掛ける形で職を得る。
派手な格好をし、短期で口が悪いことから中々周囲に溶け込めないが、たまたま読んでいた資料の中で、ある大企業の環境汚染の事を知る。

 

エリンは持ち前に人懐っこさから、近隣の住民の貴重な証言を収集し、信頼を得ていく。

 

その中で、大企業の環境汚染の実態の隠蔽のために疾病にかかり、苦しんでいる住民が数多くいることを知る。
住民は会社側から企業活動の安全性を説明されており、自身や家族の病気は運が悪いせいだと思いこまされていた。
エリンは企業側に賠償を求めたいと考えたが、相手は巨大企業で勝算は低い。
尻込みする弁護士を、エリンが叱咤し後押しし、巨額の賠償をつかみ取るストーリー。

 

これは実話なんですってね!!

また心憎いのが、現実のエリン・ブロコビッチと弁護士エド・ズマリーがちょこっと出演しているところ。ファミレスで客とウェイトレスとして出ているので、探してみてください(^^)

マディソン郡の橋 / 主演 クリント・イーストウッド、メリル・ストリープ

不倫映画かぁって感じで見てたけど、観賞後の印象は中々悪くないですね。

見てる途中は二人のご年齢からして、ちょっとヌードも何だかなぁって感じだったんですが。自分の結婚生活や年齢が上がると、感想はとても変わって来そう。時代感のせいか、メリル・ストリープ演じるフランチェスカが着飾ったドレスを見た時、露出度とダサさから「痴女じゃん(笑)」、と吹き出しそうになったんですが、そんな視点で見てはいけない笑。クリント・イーストウッド演じるキンケイドの頭髪の薄さもかなり気になるし(特に雨のシーン)、カメラマンで食って行けるのも時代性だよなあ、とか思っちゃったり。

 

これが単なるいい年こいた男女の単なる不倫ストーリーだったら、まあ興味ないんですが、“母の遺書から語られるたった一度の美しい過ち”って構成がいいんですよねえ。現在進行形の生々しさがないし、子どもが中々知り得ない親の親じゃない部分を垣間見るというか。

家族も人間関係も捨てて、身一つで煌めいた世界に飛び出す選択を、思い留まってくれたんだなとか。でもそれも家族のためだけじゃなく、ゆくゆくはキンケイドと自分達のためでもある複雑さ。

 

車で先回りしたキンケイドが、信号の前で選択を促すシーンは秀逸だった!あの一瞬で言葉でなく行動で、人生の選択を迫るというね。いやー、スマホのない時代はロマンチック。カネさえあれば、世界中気軽に行けて、連絡もケータイで取り放題な今は、別れの切実さを描くのが難しいですよね。


 

ラ・ラ・ランド (La La Land) / 監督:デミアン・チャゼル、主演:ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン

言わずもがなのアカデミー賞受賞映画。地上波でやってたから、初めて見た笑。
結論から申しますと、実に素晴らしい映画ですね!映像と音楽が美しい、素晴らしい。ストーリーは陳腐。
ただのハリウッド的アメリカンドリームをつかみ取る、サクセスストーリーです。 
いいんです、こういうラブコメミュージカルにストーリーなんて。添え物に過ぎないんですから。足なんてタダの飾りなんですよ。

 

優れた腕前だが少々気難しいジャズピアニストの青年と、ハリウッドスターを目指す女性のラブストーリー。ジャズ好きにはたまらない映画ですし、彼が収入を得るために心ならずも携わり、作中に流れるポップスもまた良い笑。

 

ローマの休日」みたいに、誰もが安心して楽しめる大人の可愛い恋愛模様です。さすがにヘップバーンほど完璧な美ではないけども。ちょっとクセのある顔の女優さんだなぁ、と思って見てました。
全然可愛いですけどね笑。


ラストも賛否あるみたいですが、自分はとても好きでした。将来を考えたことのあるパートナーと別れて、しばらくして再会なんてしちゃったら、そりゃあ有り得たかも知れないタレレバの過去に思いを馳せることくらいありそうじゃないですか!
あのまま付き合い続けたら・・。実現しなかった過去の再現映像がまた美しい。二人が出会った音楽の調に乗せて。

 

余計な口を聞かず、遠目にアイコンタクトで切ない束の間の再会と別れの挨拶を済ます二人。なんともいいじゃないですか。
ここら辺も、ローマの休日のラストと少し被るなぁと思って。オマージュなのかな。
結婚し、子どももいる彼女と比べて、少し悲し気だった彼の様子が気にかかりましたが、彼のかすかな笑みに救われた気がしました。

バーレスク / スティーブ・アンティン監督 クリスティーナ・アギレラ主演 〈2010年〉

ひたすら、映像と音楽が美しい。ストーリーとしては、アメリカンドリームの実現を追っただけの陳腐な内容とも言えるが、クリスティーナ・アギレラの圧倒的な歌唱力と、手作り感の溢れる美しいショーが、ありきたりの筋書きにふんだんに華を添える。


華やかなショーの裏側の、女性達のスターの座を巡る争いや、恋愛、また劇場の運営問題などを絡めてくるが、美しい映像の添え物の印象は拭えない。決してディスってるわけでなく、それだけ映像が圧倒的だったということです。

 

アギレラがショーの音響トラブル(ライバルの故意だけど)の際に、アカペラで歌いだすシーンは圧巻。
彼女の歌唱力に聴衆と共演者が圧倒される空気感がヤバい。演技を超えて、普通に圧倒されますもんね、あの歌声には。


本物の歌手が、主人公を演じているからこその演出。このシーンだけ、何度も巻き戻して見ちゃいましたよ笑。とにかく素晴らしく美しい、の一言の映画。美しい気分に浸りたいのであれば、ぜひお勧め。

 

難しいことを考えずに、楽しめる作品です。

ボヘミアンラプソディーはそこまででもなかった

なんと10年ぶりくらいに映画館に行ったんですよ。やはりすごく流行ってるものは早めに見た方がいいんじゃないかと思いましてね。

映画館ってあまり好きじゃなかったんですよね。座る位置で角度変わるし、マナー悪い人が気になったり、疲れても一時停止して休憩とかできないし。

でも映画事自体は好きなので、一人暮らしの七畳1Kの部屋に40インチのテレビを設置して、Blu-rayレコーダーを繋げてました笑。

 

で、元旦(もちろん1000円のファーストデー狙い)から見てきましたよ。今流行りの、

 

ボヘミアンラプソディー

 

結論から言いますと、個人的にはイマイチでした!

いや、全然悪くはないんだけど!巷でもてはやされてる程ではないですね。

 

素晴らしい点はライブ映像の音と迫力ですかね。実際のライブの音源を使っているのだとか。ってかアーティストの映画って大体そうなんじゃないの?特に映画通じゃないから分からないんだけど。

さて肝心のストーリーなんですが、これが何とも。フレディの人生を、はしょってなぞってるだけって感じですかね。伝記物だからしょうがないとは思うのだけど。

何かとんとん拍子に売れて、結婚してゲイだと自覚してフラれて、仲間割れしてヨリ戻して、彼氏作ってエイズで死亡です。ちゃんちゃん。

 

詳しく語れば時系列がおかしいとか、フレディはそんなに一途じゃないとか色々あるらしいんですよ。メンバーも割りとソロ活動に積極的だったとかね。

歴史映画じゃないので、史実に忠実なことを特に求めはしないんですが、どうせ歪めるならもっとドラマティックにすればいいと思った。自分はメアリー推しですかね!可愛かったし笑。どうせ一途に描くなら、別れてからも心配するメアリーとうちひしがれるフレディのエピソードがもっと欲しかった。ポールそんなにいらなかったかなあ。もっと悪役っぽくするか、ちょいキャラでもドラマ上は問題なかった。ジム・ハットンとの恋愛も、自分は不要だったかなぁ。音楽、恋愛、友情、ゲイ、エイズ。2時間に詰め込みすぎ!

エイズもあの程度の扱いなら、最後に解説で触れる程度でよかったのでは。メンバーとの関係性にもっと焦点を当ててもいい。

要するに全員登場させたのはいいけど、それぞれのエピソードが弱かった!史実寄りではなかったので、だったら恋愛と仲間と、ライブの迫力にシフトして欲しかったってのが自分の感想です。