ザ本ブログ

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東大から刑務所へ /堀江貴文、井川意高

東京大学を卒業してエリートコースを歩んでいたにも関わらず、そろぞれの理由で刑務所に入ることにになった、二人の対談本。

 

自分は2年ほど大王製紙に入社していたことがあるので、井川社長がカジノで100億円以上スッた事件はある意味他人事ではないし、それなりの嫌悪感を今も感じる。

また、学生の頃から株式投資をしているのだが、ライブドア株を少額だが保有していて、ライブドアが潰れた時に、それは紙切れとなったので、若干ホリエモン事件の被害者と言えなくもない笑。

 

井川に関して言えば、本書を読んだ後も納得感はゼロです笑。名門一家で厳しく育てられて東大行って、仕事は手を抜かず赤字の子会社を立て直したって言われてもね。

最近思うんですが、仕事の“成果”ってほんと分かりづらい。売り上げいくら上げたところで部下が何人もつぶれてたら、果たしてその成果の価値はどれほどなんだろうとか。

 

あとは、本当にその人でなければできなかったのかどうか。これはスポーツ選手とかじゃなけりゃ、中々成果の査定がしづらい。井川じゃなきゃできない仕事があったのか知らないけど、少なくともコイツじゃなかったら、一生懸命働いて家族養ってるサラリーマンのなけなしのお金を、カジノとかいうドブに突っ込むことはなかったんじゃないかと。

 

しかもムショ出てからも、アベマTVの坊主麻雀企画で勝ちましたとか言ってるし。別に反省して二度と賭け事をやらず一生しおらしく生きていけとも思わないけど、まあ品がないよなあ。ぶっとんだリミット知らずの人間は面白いけど、コイツは賭け事だけじゃん。借金もムショ行く前に“完済した”とか書いてあるけど、一体誰のカネで返したんだろう。社長になると、法人と個人のカネってそんなに境目ないものなの?ちょっと自分が無知で分からないのですが笑。

 

それに比べてホリエモンの逮捕の方は、どうも目立ちすぎた若者が老害の無理矢理な論理で、犯罪に仕立てあげられた感が否めない。マスコミの寵児だったのが、一転してメディアスクラムでリンチにあった印象もあったし。彼の生い立ちも、ど田舎の一般家庭からパソコン一本でのしあがった、日本には珍しいガッツあるサクセスストーリーですもんね。

尖り過ぎた思想と発言は、物議を醸すこともあるけど、その裏には積み上げた実績のバックボーンが感じられる。今でも民間のロケット打ち上げ事業なんて夢のあることに取り組んでますしね。

 

本書を読んでいる間中、二人のレベルの違いが気になってしょうがなかった笑。なんで仲良く話してられるんだって。まあ彼らの次元にいかなきゃ分からないこともあるんですかね。単純に使い込みを除けば付き合ってて楽しい人間だという、ホリエモンらしい割りきりの範疇なのかな。